アイヌ・琉球の神様

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コタンカラカムイ

コタンカラカムイ

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コタンカラカムイ__
【別名】
コタンコロカムイ

【ご神徳】
国造り神、村の守り神

【伝承地】
北海道各地

【継続】
カンナカムイ(弟)、ペケレチュプ(妹)、クンネチュプ(弟) ※表記により異なる

天地創造

遥か昔。
コタンカラカムイがこの世を創ろうとされた時、地上に生き物の姿は無く、深い霧が立ち込め、果てしない湿地だけが広がっていた。
コタンカラカムイはまず、セキレイを創り地上へと降ろした。

続いて自らも地上へと下り、大地を拓き始める。

セキレイは地上を飛び回り、爪で土を掻き、翼で打ち、尾っぽを上下させながら懸命に大地を固めた。
来る日も来る日も、コタンカラカムイとセキレイは働き続けた。

するとセキレイの歩いた湿地が少しずつ固く乾き、平らな土地がどこまでも広がり、この世が出来上がったのである。

人類創造

ある日のこと。
世造りに疲れたコタンカラカムイは、大きな山のてっぺんに腰をおろし、出来たばかりのこの世を眺めていた。
しかし、その表情は曇っている。

「この世には何かが足りない。何が足りないのだろう」
懸命に考えるが答えは出ない。
そこで、近くにいた夜の神に「何かお前の思いつくものを創って、添えてみてくれないか」と声をかけた。
夜の神も考えたが、すぐには思い浮かばない。

困った夜の神は、足元の土をすくいあげて、丸めたり伸ばしたり。
そうしているうちに、ふと思いついて、細長く丸めた土の中に柳の枝を通し、片方にはこべを植え込んだ。
それを土の上に置くと、アユギ(死者を生き返らせる扇)で仰いだ。

すると、どうだろう。
だんだんと土が乾いて肌になり、柳が背骨になり、はこべを植えたところは頭になり、はこべが髪になった。
夜の神様は嬉しくなって、その出来立ての人間の体に12の欲の玉を入れ込んだ。
コタンカラカムイも人間の誕生をたいそう喜んだ。

しかし、夜の神が創った人間は全て男だったので、そのうちにだんだん数が減ってしまう。
そこでコタンカラカムイは昼の神にも相談して、人間を創ってもらうことにした。
昼の神が創った人間は全て女だったので、夜の神が創った男と一緒になり、それから人間はだんだん増えるようになった。
こうして人間を上手く創り上げた夜の神と昼の神は、コタンカラカムイに褒められて、天に昇りお月様とお日様になったのだという。

■この神様に関連する主な神話
『この世創り』『人間創造』

文章:己未
挿絵:ササニシキ