民間信仰

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オシラサマ

オシラサマ

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おしら様
【別名】
オシラ様、オシラボトケ、オシラ仏、オシラ神、、オコナイ様、オシンメ様、、オシンメイ様、カバカワ様、蚕神

【ご神徳】
蚕神、屋敷神、家族の息災と繁盛の守り神、豊作、豊漁、豊猟、婦人病・目の病治癒、子供守護、火難除け、盗難除け

【伝承地】
東北地方

【継続】
不明

【鎮座】
蚕養神社(茨城県日立市)、蚕養国神社(福島県会津若松市)、馬鳴大明神(静岡県)、他

蚕と家の守り神『オシラサマ』

オシラサマは、東北地方で広く信仰されている家の神であり、蚕神とされる。
主に村の旧家などに祀られていて、生活に深く浸透している神である。

オシラサマは人形神で、ご神体は30センチほどの長さの桑の木で作られた二体一組の偶像だ。
そのお姿は馬頭、姫、男女、僧侶など、お顔は彫刻や墨書きなど様々である。
ご神体である桑の棒は、元々はオシラサマを宿らせる道具から変化したもので、このオシラサマは桐の箱などで大切に保管されている。

女性が祀る神

オシラサマの祀り手には、4種類ある。

・個々の家で祀る【氏神型】
・同族的祭祀集団による【同族型】
・部落など地縁的な集まりの【部落型】
・同族・地縁一体型、信者集団が祀る【講型】

全てに共通する特徴は、女性が祀り手の主役であり、とくに年配の方が重要な役割を担っているということである。
これは、オシラサマが女性の守り神としての機能を持っていることに由来する。
祀り方にも様々なタイプがあるが、基本的には旧家に祀られるオシラサマの前で祭日の行事が行われる。

ご命日

オシラサマの祭日は『ご命日』『おしら遊』と呼ばれ、正月、3月、9月の16日に信者が集まって祀り、オシラサマに布を重ねて着せて遊ばせる。
とくに農事の折り目と重なる春秋の祭日には、イタコを呼んで祀ってもらう習わしになっている。
村の人々が旧家に集まり、オシラサマに米、銭、菓子、酒などを供える。

イタコは祭壇の前で『おしら祭文』を唱えながら、両手に持った男女二体のご神体を動かす。
まるで神様を遊ばせているような、この呪術的行為は、『おしらあそばせ』と呼ばれるものだ。
それが終わると、イタコは村や村人の占いをする。
その内容は農作物や家族のことなど、生活全般に関することだ。
村人たちは、イタコの口からオシラサマの託宣を聞くのである。

禁忌

オシラサマは人々の生活に密着した神様であるから、さまざまな伝承や俗信があり、禁忌がある。
オシラサマは動物の肉や鶏の卵を大変嫌い、これを犯すと大病にかかる。
また、常に大切に祀ることが必要で、手を抜くと家族に崇り、家から離れてどこかへ行ってしまうという。
オシラサマに見放された家は没落するとも言われている。


■この神様に関連する主な神話
遠野物語(第69話)
長者の娘と馬の婚姻譚